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webadm | 投稿日時: 2007-11-15 4:50 |
Webmaster ![]() ![]() 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3110 |
正弦波に対する回路素子の応答 抵抗(R)、インダクタンス(L)、それにキャパシタンス(C)にそれぞれを正弦波交流電源に接続した場合の電圧と電流の瞬時値は一般的に以下のように表すことができる。
e=Em*sin(ωt+θ)=sqrt(2)|E|sin(ωt+θ) i=Im*sin(ωt+θ+φ)=sqrt(2)|I|sin(ωt+θ+φ) ここでφは電流と電圧の任意の位相差である。 抵抗(R)を正弦波交流電源に接続した場合の電圧と電流の瞬時値は同相の正弦波になることは明らかである。 i=e/R Im=Em/R なので電流の実効値は |I|=sqrt(Integral((Em*sin(ωt+θ)/R)^2,0,T)/T)=sqrt(Integral(Em^2(1-cos(2*ω*t+2*θ))/(2*R^2),0,T)/T)=Em/(sqrt(2)*R) 従って電圧の実効値と電流の実効値を求めると |E|/|I|=(Em/sqrt(2))/(Em/(sqrt(2)*R)=R=1/G 従って正弦波交流に抵抗を接続した場合は電圧と電流の比は直流の場合と同じように抵抗値で決まる。 電圧と電流と瞬時電力をグラフでプロットすると 平均すると一定の電力が消費されているのがわかる。 |
webadm | 投稿日時: 2007-11-15 8:08 |
Webmaster ![]() ![]() 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3110 |
正弦波に対するインダクタンス(L)の応答 インダクタンス(L)に正弦波交流電源をつないだ場合、電圧降下は電流の変化に比例する。
e=L*di/dt すなわち di/dt=e/L 電流の瞬時値はこの式を積分すれば得られる。 i=Integral(e/L)=Integral(Em*sin(ωt+θ)/L)=-Em*cos(ωt+θ)/(ωL) ちょうど電流の波形は電圧の波形より90度(π/2)遅れている。 i=-Em*cos(ωt+θ)/(ωL)=Em*sin(ωt+θ-π/2)/(ωL) 電流の実効値は |I|=sqrt(Integral((-Em*cos(ωt+θ)/(ωL))^2,0,T))/T=Em/(sqrt(2)ωL) ゆえに電圧の実効値と電流の実効値の比は |E|/|I|=(Em/sqrt(2))/(Em/(sqrt(2)ωL))=ωL=XL XLは誘導性リアクタンスと呼ばれる。 インダクタンス回路素子での正弦波交流電圧と電流の関係をベクトル図で描くと 電圧と電流のベクトルは直交しているので、ベクトルの積である消費電力は常にゼロということになる。 実際に電圧と電流それに瞬時電力をグラフでプロットすると 瞬時電力は発生しているが充電と放電で相殺されて電力消費は0となる。これは理想的なインダクタンスの場合で、現実のインダクタンスは内部抵抗を持つので電流が流れれば内部抵抗で電力が消費される。 それと現実には最初に正弦波交流電源をつないだ直後は過渡現象の扱いとなり交流理論では扱わない。交流理論で扱うのは過渡現象を過ぎて実効値が安定した定常状態である。このグラフも定常状態で繰り返される波形の一周期分をサンプルしただけと考える。 |
webadm | 投稿日時: 2007-11-15 8:17 |
Webmaster ![]() ![]() 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3110 |
正弦波に対するキャパシタンス(C)の応答 キャパシタンス(C)に正弦波交流電源をつないだ場合、電流は電圧の変化に比例する。
i=C*de/dt de/dtは電圧の式を時間で微分すると得られる de/dt=diff(Em*sin(ωt+θ),t)=Em*ω*cos(ωt+θ) ∴i=C*Em*ω*cos(ωt+θ) 従って電流は電圧よりも90度(π/2)進んだ波形となる。 i=C*Em*ω*cos(ωt+θ)=C*Em*ω*sin(ωt+θ+π/2) 電流の実効値は |I|=sqrt(Integral((C*Em*ω*cos(ωt+θ))^2,0,T)/T)=Em*ω*C/sqrt(2) 従って電圧の実効値と電流の実効値の比は |E|/|I|=(Em/sqrt(2))/(Em*ω*C/sqrt(2))=1/ω*C=XC XCは容量性リアクタンスと呼ぶ。 電圧と電流の関係をベクトル図で描くと 電圧と電流のベクトルは直交しているので、その積は0、すなわち消費電力は0ということになる。 実際に電圧と電流それに瞬時電力をグラフでプロットすると 瞬時電力は発生しているが充電と放電で相殺されて電力消費は0となる。これは理想的なキャパシタンスの場合で、現実のキャパシタンスは内部抵抗を持つので電流が流れれば内部抵抗で電力が消費される。 |
webadm | 投稿日時: 2007-11-16 5:32 |
Webmaster ![]() ![]() 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3110 |
Re: 正弦波に対する回路素子の応答 こうやってちゃんと先駆者の歩んできた道をたどってみると電気の世界はすごいなと改めて思う。ソフトウェアも重要だと言われるようになったけど所詮電子回路の先端でぶんぶん回っているベクトルみたいな程度だし。土台がちゃんとしているから威張れるにすぎない。
よくわかっていなかったインピーダンスの概念もレジスタンス(抵抗)とリアクタンスの性質の違いを見比べてみるとやっと頭にすんなり入る土台が出来た気がする。 インダクタンスは電流の位相を遅らせる性質をもつのに対して、キャパシタンスはそれと正反対に位相を進ませる性質をもつ。 まだ駆け出しだった頃にミニコンピューターによる組み込み制御システムのソフトウェア開発から現地調整まで一手に任されて、初めていく西日本の地へ調整試験へおもむいた。最初に試験したのは電動ポンプの力率制御。会社で設計して単体試験したときにはイメージがわかなかったが、ポンプの回転数に設定に応じて力率が予めわかっているので、それを改善するのに最適な進相コンデンサを負荷に並列に接続する制御を行うだけ。 確かにモーターはインダクタンスの固まりだし、位相は遅れる傾向にある。そのままだと無効電力が多くなって無駄に大きな電流が流れることになり、いろいろ問題が生じる。それを緩和するために大きなオイルコンデンサみたいな進相コンデンサを複数種類用意してそれをバイナリ的な組み合わせで投入と切り離しを回転数に応じて行う。 投入と切り離しのタイミングは任意のタイミングなので、切り離された時にコンデンサにチャージされていた電荷の極性もまちまち、次ぎに再投入されるときの電源の位相によっては大きな電流が流れることもあり得る。そのため投入と切り離しのスイッチには真空遮断器が採用されていた。真空遮断機はスイッチの入り切りがスパッとしている。それは長所でもあり短所でもある。 現在では投入時の過渡的な過電流とかを阻止するためにコンデンサと直列にインダクタンスを加えるのが進相コンデンサでは普通らしい。 現地での試験は配電盤の力率メーターを見ながらいろいろな回転数に設定変更した際に適切に進相コンデンサの組が投入されて力率が高く保たれるのを確認した。これは単体試験でも十分確認してあったので見事一回でパスした。 位相が遅れるインダクタンスと位相が進むキャパシタンスを直列もしくは並列に接続すると互いの効果が打ち消しあうことができるというのが予想できる。 ただしどちらのリアクタンスも角速度ωによってスケールされるので、周波数が異なるとバランスもずれてくる。どこか中間のところでちょうどバランスがとれる点があることが予想されるが、それがいわゆる共振点である。 実際に交流電源にインダクタンス単体、キャパシタンス単体で接続すると大変なことになりかねないことが予想される。インダクタンスが大きければ交流は流れ難くなるが、少ないと流れやすい。1uH程度のコイルを商用100Vの交流に接続したら大変なことになることは想像に難くない。リアクタンス値は数十Hzと1uHでは大変小さい値になるので電圧降下は大変小さいものになる、いわゆる短絡に近い。現実のインダクタンスは内部抵抗があるのでそれによって大電流による発熱で溶けてしまうだろう。キャパシタンスの場合はまだましだ。容量が少なければ少ない程リアクタンスは大きいので電流が流れ難い。ただし1Fとかいう大きなキャパシタをつないだらやはり短絡に近いことになるだろう。 いろいろこれからわかってくる事があるのが楽しみ。 |
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