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webadm | 投稿日時: 2020-2-3 10:49 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
PIANOTEQ 6 Stage から Standardにアップグレードした バロック期の曲を古楽器音源で演奏するぐらいなら、音律も平均律ではだめだろうと思い、PIQNOTEQ Stage から Standardへアップグレードしました。
今までのPIANOTEQ Stage版でも別段困らないんだけど、音律が平均律以外いろいろ選択肢が増えるのと、PIANOTEQの他の標準的な機能が開放される利点もあります。けどマイクセッティングはPro版にならないと開放されないみたい。 デジタルピアノで音律を平均律以外に設定できるのは、ROLANDぐらいかな。ROLANDはデジタルピアノの元祖だから昔からあったよね、その分値段が同列他社の2倍ぐらいするけど(´Д` ) あと、デジタルピアノと同じ原理で電子チェンバロを出しているのも、ROLANDだけだし。そちらも音律が変えられるのと、チェンバロ以外の音源も内蔵しているのはデジタルピアノと同じ。けど需要が無いのか、30万ぐらいするけどね( ´∀`)、本物のチェンバロは注文生産でその10倍ぐらいの値段するし、頻繁に調律やメンテナンスが必要だし。 Youtube動画でたまにバロック曲を公開演奏しているもので、ROLANDの電子チェンバロ使っているのがあったりします。 日本にもいくつか古楽器工房があって、クラヴィコードの一番小型でも手作りだから100万円ぐらいするしね( ´∀`) 宝くじで1、2等が当たらない限り買えないよね。 なんの話だったっけ? ああ、PIANOTEQ 6 Standardね。 アップグレードは販売店を通さずに直接PIANOTEQからMODARTTのサイトを通じてPAYPAL経由でカード決済して追加料金を支払えば、ダウンロードしてシリアルナンバーと登録するActivation手順をすれば終わり。 PIANOTEQ 6 StandrdになるとUI画面が当然ながら変わります。少しちっこくなった感じがするよね、それにサイズ変更効かないし。 従来通り、標準ピッチ(440Hz)の音源を選択すると音律は平均律(Equal temperament)でした。 知らなかったのは、古楽器でバロックピッチ(415Hz, 392Hz)のを選択すると、415HzはWell temperament(Bach-Kellner temperament)で、392HzはWerchmeister III temeramentだったということ。 良く使われる音律に関しては簡単に選択できます。 それ以外に、より詳細な設定画面を開くともっと沢山の音律がサポートされていることがわかります。 もちろん用意されている以外の調律に自分でカスタマイズすることもできますが、専門的な知識が必要なので素人は無理だよね。 今日の平均律(Equal temerament)が音律のデフォルトになる前の時代に使用されていた、Meantone なども調律の度合いによって数種類用意されています。 普通に協和音だけ聴くと平均律とそれ以外の音律との差異は特段ないように感じられますが、不協和音についてはそれぞれ明らかに響きが違ってくるのは確かでした。 練習中の音楽帖曲を弾いて比べてみると、なんとなく平均律以外のほうが楽しく弾ける感じがするよね。 逆に楽しく弾ける分、良く聞くと自分の演奏のまずさというか、音楽的にダメだろうという箇所がはっきりしてくるのは不思議。 多分にバロック期の人が聴いたら即ダメだしがくるのは避けられないよね。 いい演奏をする人と自分の下手な演奏の決定的な違いはなんなのか研究する必要が出てきました。 今度からPIANOTEQを音源とした音楽帖曲の演奏では平均律以外での録音もしようと思います。違いが出ればいいのですが。 たぶん分からない(;´Д`) Standard版にアップグレードすると、Standard版で選択できる有償楽器音源がStage版では2つだったのが、3つに増えるので、あと1つ無償で選択できるようになりました。けど、まだどれにするか決めかねています。Demo機能を使って試し聞きすると、Blüthnerグランドピアノがよさげだけど、当面使い道ないから保留。 んじゃまた。 |
webadm | 投稿日時: 2020-6-14 7:18 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
PIANOTEQ Standard版のマイクセッティング機能 ふう、暑いね(´Д` )
先般ご報告した際には、PIANOTEQ Standard版ではマイクセッティングの機能が見当たらない旨を書いたのですが、その後それが誤解であったことが判明しました。 Stage版にはマイクセッティング機能は無いのは確かですが、Standard版で最初に気づくべき変更点に気づいていませんでした。 上のスクリーンショットで赤で囲んだ部分が、以前のStage版には無かったものです。 カーソルを上に移動するとtipテキストが表れてそれがマイクセッティング機能の設定画面を出すボタンであることが判明しました。 実際にクリックしてみると、 それらしき画面が現れました。 中央がルーム内の楽器の位置を示すマップ。 左上が、楽器を上から見た際のマイクの位置。 右上が演奏者側から見たマイクの位置と高さ。 中央下が、個々のマイクの設定状態。 左下には、マイクのレベル補正、伝搬遅延の補正の有無の設定ボタン。 ステレオワイド感、音速の設定。 右下には、通常のマイクか、人間の両耳の位置で音を拾うBinauralの選択。 既存の様々なプレセットでは、これらのマイク設定を使用して録音技術者にとって典型的な録音セッティングが予め設定済で用意されています。 既存のプレセットをベースに、マイクの位置や向きを変更することが可能です。 また驚くべきことに、マイクの種類(有名なメーカー製品名)から選ぶことができるという点です。 確かにコンデンサーマイクとダイナミックマイクとでは音が違うしね。 マイクの特性まで再現しているのか( ´∀`) 今までどんなプリセットだったか不明だったのが、マイクセッティングを確認することで意図が判明しました。 Binauralというのは、演奏者の両耳の位置で音を拾った場合を再現しているのね( ´∀`) Binauralを選択するとマイクレベルの補正や遅延の補正はなくなり、ステレオワイド感や音速の設定、マイクの位置(聴いている人の立ち位置)が変更可能です。 古楽器の場合、特にクラヴィコードの場合は楽器のシルエットがそれらしく変化し、マイクの位置も楽器にあった位置になっています。 ピアノとかハープシコードは皆フリューゲル型なので同じシルエットになっています。 んじゃまた。 |
webadm | 投稿日時: 2020-8-10 23:21 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
PIANOTEQ 6 Karsten Collection 前回 PIANOTEQ 6 StageからStandardにアップグレードした際にそれまで2までバンドルできた音源が3つに増えて、もうひとつ無償で有償音源モデルを使えるようになったのは書いたよね。
でいろいろ検討しているうちに、原題のピアノ音源モデルを購入するのは時期尚早な気がしてきたので保留していました。 少なくても古典派とかロマン派以降のペダルを多用する曲を弾かないと現代ビアノは魅力が薄い(大きなダイナミックレンジは別として)のも確か。 ここしばらくは子供が弾けるバロック曲が中心になるので、古楽器の音源を充実したほうがよさげ。 そういえば、今年に入ってMODARTTからメールで新しい古楽器音源のコレクションがリリースされたとの連絡を受けていたのを思い出した。 Karsten Collectionというやつで、それまでPIANOTEQでは取り上げられていなかった、Virginalという古楽器音源が含まれているのに注目。 Virginalは一見するとClavichordぽい外観だけど、Harpsichordと同じ爪で弦をひっかいて鳴らす撥弦楽器で、旅先に持ち運びできるように小型化されているのが特徴。 Clavichordはtangentと呼ばれる梃の原理で弦を下から突き上げて弦を強制振動させると同時に音程を決定する弦長の終端にもなるので、鍵盤の一番低い音が本体の一番左側に寄っているのが特徴。 それに対してVirginalはHarpsichordと同じで弦長は予め固定されていてなるべく弦の中央付近で爪でひっかくように鍵盤が中央に配置されているのが特徴。 小型化の代償としてVirginalは鍵盤数が少なくなっており(Harpsichordと違って鍵盤が弦の張ってある方向と並行に並んでいるため鍵盤の位置によって爪ではじく位置が決まってしまう)音域が狭いという欠点があります。 なのでイタリア発祥のVirginalは大陸ではあまり人気なく、その代わり大陸から離れたイングランドでとても人気があり、Virginalの狭い音域に合せた器楽曲が沢山作られたという歴史があります。 イングランドの音楽は大陸と同じ起源を持っていますが、その後大陸との間で長い戦争があったおかげで独自の進化を遂げました。 また清教徒革命というのがあり、それは大陸には飛び火しなかったのですが、イングランドの音楽史を揺るがす事件でした。 清教徒革命ではルネッサンス時代に急発展した器楽曲(鍵盤楽器全般を含む、声楽曲以外すべて)が禁止され、それらの楽譜も禁書扱いになり、所持もしくは流布するものは牢獄に入れられました。 多くのVirginal曲や作曲者も清教徒革命の憂き目にあい、絶滅の危機に瀕しました。幸いなことに、それらの楽譜は今に伝えられており、その一つは有名なフィッツウィリアム・ヴァージナル・ブックで、500曲ほどの楽曲が含まれています。 フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブックの名前の由来は、元の本の所持者が牢獄で亡くなったため、本は後に競売にかけられフィッツウィリアム卿が落札して最後の所有者となったことに由来します。 フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブックは以前に写譜を元に現代譜の形で編纂された曲集として出版されたものがありましたが、近年ドーバー社から原典に基づいて編纂されたペーパーバック版が出版され、手元にも1セット購入してあります。いつか弾けるといいね( ´∀`) youtubeではPieter-Jan Belderによる録音が投稿されています。 他の記事でもたびたび録音を紹介している、Pieter-Jan Belderという人がどういう人なのか公式チャネルで演奏動画を見ることができます。 ちなみに譜面台に置いてある赤っぽいハードカバーの曲集は、表紙側がちらっと映っている場面からMUSICA BRITANNICA A NATIONAL COLLECTION OF MUSIC の全90巻ある中の一巻で、第20巻のKeyboard Music Orlando Gibbons だと確認できます。私も身分不相応ながら、唯一入手できた別の巻が手元にあるので、それと表紙のデザインが同じなので間違いありません。いつか弾けるといいな( ´∀`) 実際の録音はVirginalじゃないのね(´Д`;) まあ、大は小を兼ねるし音もいいharpsichordで演奏するのが確かだよね。 なんの話だったっけ、ああ、Karsten Collectionね。 PIANOTEQ 6 の Karsten Collectionを使用するのは、最新のPIANOTEQ 6 のバージョンにアップデートする必要がありました。 それとStageからStandardにアップグレードした際にバンドル音源が2から3に増えた際に後から増えた1つを利用して新しい有償音源を使えるようにするのに手間が要りました。 新規にPIANOTEQを購入する際には、購入時に全部選んでしまえば簡単なのですが、後から選ぶ際には注意が必要。 自分のMODARTTのアカウントで自分のライセンスを更新する必要があります(ライセンスで使用できる有償音源が指定されているため)。 これはMODARTTのアカウントにログインして現在のライセンスを開いて、もうひとつ使える音源スロットにKarten Collectionを選択して追加する必要があります。 これだけではまだPC上のPIANOTEQでは追加した音源が有効になりませんでした。 MODARTTのアカウントでライセンスを更新する操作が必要でした、もう既に購入時やStandardアップグレード時にライセンスはアップデートしてあるのですが、変な気持ちですが、目をつぶってライセンス更新ボタンをクリックすると、ライセンス番号とかは依然のままで、追加したKarten Collectionが有効な音源リストに加わりました。 するとPC上のPIANOTEQを起動すると使用できる音源メニューリストにKarten Collectionが現れるようになりました。 ('A`)マンドクセ 早速Virginal音源を選択してみました。 ほんとだ鍵盤の数が少ない、音域狭い(´Д`;) プリセットの"Original"は本物の楽器と使える音域が同じにしてあるぽ。 この音域だと大陸のバロック曲はほとんど弾けないことが判明(;´Д`) それであんまりVirginal演奏動画が少ないわけね。 それとピッチが低い(392Hz)。木製フレームで可搬型で華奢だからかな。 一応プリセットでは音域の制限を外して(現代楽器と同じ音域)あるものが用意されています。 Karten Collectionには他にも新しいHarpsichordやforte pianoおよび2つのsquare ピアノが収められています。Squareピアノの片方は、Steinwayがgrand pianoを製造する前に手掛けていたsquareピアノです。歴史的にはsquareピアノのブームがあって、squareピアノを作っていたメーカーが次々とgrand pianoを製品化していったというのがあります。 新しく追加されたHarpsichrod音源は、G. Gusti Harpsichord(1600)を再現するモデル。 年代からしてピッチは低いですね。プリセットはどれも年代的な調律を使用したものが用意されています。 収録されているSquareピアノのひとつは、Ph. Schmidt square piano(1780)を再現するモデル。 Squareピアノは、構造的にVirginalと良くにていて、弦が奏者から見て横方向に張ってあり、鍵盤が本体の中央に置かれていて、両端っこの方には鍵盤が無いスペースが占めています。Virginalにあったのと同じ制約によるものです。 そのためgrand pianoに比べると鍵盤数が少ないので、grand pianoが登場するのは時間の問題だったと思われます。 それでもスペースをとらないので、フリューゲル型に比べて家屋スペースの狭いイギリスでは好まれたのがわかります。 映画"The Piano(邦題:ピアノ・レッスン)"に登場するピアノも当時イングランドで全盛だったsquareピアノだということにも注目。 一時期は大量生産されたsquare pianoの中古品はまだイギリスに残っていて、二束三文でオークションとかフリーマーケットで売りに出ているようです。その一台を使って、映画"The Piano"のカバー曲集CDの写真を撮影するために骨董品のsquare pianoを手にいれただけではなく、撮影の一部始終をネタバレ紹介したメーキング映像を公開しているピアニストも居ます( ´∀`) 追加されたforte pianoは、J. Weimes pianoforte(1808)を再現するモデルで、19世紀初めなのでピアノの時代です。 fortepianoらしく、鍵盤の白と黒が現代のピアノと逆になっています。 音域は狭いですが、古典期の曲なら問題ないと思います。 古典派の曲に取り組む時に試してみることにします。 最後がNY. Steinway square(1858)を再現するモデル。時はロマン派の全盛期だね。 Steinwayは新大陸のNYに本拠地を構えることで商用音楽の需要が急増したアメリカで急成長し、やがて名器となるgrand pianoを開発して現在に至ります。 音域は現代のピアノとほとんど変わらないね。 ピッチが微妙に低いけど。 古典派の曲が弾けるようになったら、録音して公開する予定です(いつのことになるやら(;´Д`)) んじゃまた。 |
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