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webadm | 投稿日時: 2021-6-10 10:25 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
ピアノの練習方法と機械工作実習の思い出 ふう、夏日が続くね(´Д`;)
東京都内は緊急事態宣言下だけど、電車内の混み具合とか都内の人出とかはコロナ以前に復帰した感じだよね。 緊急事態宣言の影響下にあるのは飲食店とか集客サービス業の時短営業だけだったり。 毎日30分ぐらいのピアノの練習は続けています。 昨日より少しましになったなというところでちょうど良い時間という感じ練習は終わるようにしています。 新しい曲を練習する時のやり方は、学生時代に必修だった機械工作実習で教わった事と極めて良く似ています。 機械工作実習は校内にある機械工作工場(旋盤とかフライス盤、鍛造、溶接、鋳物工場が揃っている)の中で行われます。 工場内は空調とか無いので、夏場は暑く、冬場は寒いという悪環境です。好きな学生は皆無じゃなかったかな。 いろいろ思い出や記憶に残っているのも、そうした悪環境があってのことかも。 中でもピアノ曲の練習方法に通じる事を学んだのは、最初に実習で教わった定盤の校正に必要なきさげ加工の説明でした。 定盤というのは剛性の高い鋳鉄やその他の材料で測定や機械加工時の目安になるかげき作業を行うための基準水平面を提供する台のことです。 定盤の水平度が高くないとその上に測定器具を置いた場合に傾きが生じて正しい測定ができないことになります。 水平度が悪くなる要因としては、定盤が置かれた床がそもそも水平でないか、経年変化で傾きが生じるとか、定番そのものの経年変化や錆や汚れが考えられます。 床の傾きは、水平水準器を定盤の上に乗せて定盤の足に詰め物をすることで校正できますが、定盤の水平度に関しては別問題です。 定盤はメーカー側で一定の基準値内に水平度が収まるように製作され納入されますが、搬入先の床の状態によっては水平水準器で床のたわみを補正しても定盤面がゆがんで水平度が悪化するので、それを補正するには定盤面でゆがんで凸になった部分をきさげ加工で削り取って水平度を出すしかありません。 工場実習ではこのきさげ作業は実習担当の教官(戦時中はソビエト軍の捕虜となり、機械製作の経験からロシア人に工場で機械工作を教えた経験あり)から手本を見せてもらうだけでしたが、やり方はしっかり覚えています。 定盤のきさげ加工では、校正する大きな定盤の平面上に朱を塗ってその上に小さい定盤の平面を重ねて定盤全体を滑らせるようにします。 そうすると塗布した朱は定盤の凹んだ部分に移動し、凸になった部分には残らないため、凸の部分が判るようになります。 あとはきさげ工具をつかって凸の部分を削っていきます。 そしてまた朱を塗って定盤を滑らせて凸の部分があればそれをなだらかにしていきます。 それの繰り返し。 最終的には凹んだ部分と凸の部分の高低差が朱の粒子の大きさよりも小さくなって区別が付かなくなります。 それと同じことが、ピアノでの曲の練習にも当てはまることがわかります。 取り組む曲は、ある程度初見で部分的にでも片手で弾き始めることができるのは当然として、効率的な練習方法は、曲全体の難易度の凸凹を無くすというのが一番。 定盤の例で言えば、凸部分がピアノ曲では演奏が難しい(初見では弾けない、運指が難しい部分)で、凹んだ部分は演奏が比較的易しい部分に相当します。 なので、最初に難易度が凸の部分を優先して難易度が下がるまで部分練習します。 それまでは直ぐ弾けそうな部分の練習は後回し。 そしてまた全体を通して、難易度が高い部分が残っていれば、そこを部分練習して、全体の難易度がフラットになるまで続けます。 その時点では弾けると思っていた比較的易しそうな部分にも相対的に難しい(難易度が凸になっている)部分があるのが判ったりします。 曲全体の難易度がフラットになったら、通して練習して仕上げていくことに。 この方法は短い曲や長い曲に関わらず共通だよね。 他にも最新のソフトウェア開発手法とピアノの練習(レッスン)の共通点があるので別途紹介するね。 んじゃまた。 |
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