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webadm | 投稿日時: 2007-7-5 5:53 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
中波帯ワイヤレスマイクを作った頃 ヤフオクで昔見覚えのある受信機が売りに出ていた。出品者は何かを知らないようだったがそれは松下製のワイヤレスマイク受信機だった。
中学生の時に学校に初めてワイヤレスマイクが導入された。ダイナミックマイクロフォンと同じ大きさでしっぽにビニール線でできた短いアンテナがついている発振器とアンプとスピーカー内蔵の受信機がセットになったものだ。使用帯域は確かFM帯だったと思う。 しかし一台しかないのでしばしば不便な思いをすることがあった。もう一台あれば壇上と聴衆席上にそれぞれ置いて生徒総会とかもかなりやりやすくなると友達と話したりもした。 そこでワイヤレスマイクを自作するアイデアを話したら友達が資金を出すと言ってくれた。当時中波の送信機とかは作った覚えがあるのでトランジスタで作るのはわけないと思ってやってみたことも無いのに部品を買いに模型屋に行った。当時模型屋にもトランジスタとか電子工作のパーツがひとそろい扱っていた。なかなか自分で作るには資金も要るのでもっぱら捨てられたテレビの真空管や部品をベースに自作していた。新品の部品を買うのは初めての経験だったりする。 店の主人に「トランジスタはどの型式?」と言われたが中波帯ならなんでも構わないだろうということで一番安いのを買ってきた。それなりに回路は考えて作ったもののいざ動作させてみたらうんともすんとも言わない。失敗である。 今から考えれば、ワイヤレスマイク基板を入れるシャーシーがジュースの空き缶(鉄製)だったこと。アンテナがビニール線で10センチもなかったこと。などを考えると例え発信していてもまともに使えるレベルではなかった。 資金がまるまる無駄になった友達は黙って何も言わなかったが完全に詐欺にあった感じである。 作る前は「これで学校にワイヤレスマイクが2台になるね」と夢に酔いしれていた二人であった。そういう夢を味わっただけでも元はとれたのではないかと言い訳をしてみる。 しかし現実は現実である。それ以来、根拠も無いのに夢を語ってよそ様のお金でなにかを引き受けるということはやらないことにした。それは或意味正しかったと今も思っている。もちろん仕事を引き受ける時には自分の時間とお金を使って根拠を見いだしてからにしているのは言うまでもない。 先進国とかではお金が有り余っていてお金はその持ち主をそそのかしてどこかへ移動しようとする。ベンチャーとか言っても半分以上はお金を引き出す口実に過ぎない。出資する側も出した分以上には損しないということで割り切っている。まだ信用取引とかいうのよりは真っ当である。信用取引は損失が青天井なので元金が少額でも巨額の損失を被ることを覚悟しないといけない。まだ詐欺ベンチャーに投資して損したというのは可愛い。 まだ投資したお金がちゃんと従業員や設備購入に使われるなら経済的な効果があるが、詐欺的なところでは役員が懐に全部入れてしまう。経済効果もくそもない。投資話に過剰な期待は禁物である。同時に相手になにか頼む時も過剰な期待は害を及ぼす。値切るぐらいの根性が必要である。 今でも中波帯ワイヤレスマイクは技術的に難しいと思う。波長が長すぎるし変調が振幅変調ではなおさら。電界強度を上げるのも大変だ。それなりにアホなテーマとしてはおもしろいが。 |
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» 中波帯ワイヤレスマイクを作った頃 | webadm | 2007-7-5 5:53 |
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