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投稿者 | スレッド |
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webadm | 投稿日時: 2008-5-14 23:17 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
おジャンクなエレクトロメーター 古い武田理研製のエレクトロメーターがやってきた。
故障品ということだが、入力端子のBNC変換コネクタの外側が無くなっている以外は電源も入り損傷はない。以前手に入れたKEITHELAYのピコアンペアソースと錆び具合は同じ程度。 前に姉妹機のピコアンメーターを手にいれようとしたけどできずにいて、今回それよりも機能が多いエレクトロメーターが手に入ってうれしい。 エレクトロメーターはピコアンメーターの機能に加えて、電圧測定、抵抗測定、電荷測定機能を備えている。基本はボルトメーターなのだろう、内部を見てみると、抵抗ネットワーク回路の後ろにハイインピーダンス増幅回路が空中配線でつながっている。 基板上の四角い部品は良く見ると、基板シルク印刷で+F,-F,G1,G2,Pとか書いてあるので真空管であることが判明した。基本は真空管電圧計だった。真空管が使われているのはここだけで、それ以降は古いトランジスタばかり。 製造年月日を見ると1968年とか69とかいう数字が見えるので1969年製造だろう。今から40年前である。だとするとまだFETとかが登場する前だから真空管が使われていてもおかしくはない。 早速簡単なチェックをしてみると、入力端子がハイインピーダンスなので入力端子をオープンにすると0にならずにマイナスやプラスに大きく触れてしまう。一端入力端子をグランドに短絡してやるとそれ以降は0付近で落ち着く。 電池の電圧を計測してみると多少ずれてはいるものの2.66Vのところが若干高めな2.7xV程度を示している。入力端子もハイインピーダンスなので1uFのフィルムコンデンサを電池に並列に接続した後、電池を取り外しても電圧は同じ値を示し続ける。 抵抗測定機能はまったく針が振れないので完全に故障しているようだ。 次ぎに電流測定をチェックするためにHP3456A内部の抵抗測定用のカレントソースを利用する。1mA,100uA,50uA,5uA,500nAの5種類の微少電流を流すことができる。測定してみると、1mAはちょっと少なめ、100uA以下はなるべくx1倍率で測定するレンジを使う分には合っている。高い電流のレンジや倍率を桁違いにするとかなりずれが出てしまう。1mAはどうやっても0.7mAとかしか示さない。それと倍率がどうもダイアルに書かれている通りではない。 電源回路は+21.5Vと-8.5Vの2電源で、その他に真空管用の高電圧電源がある程度。電源回路は当時良く使われていた整流用シリコンダイオード(SD-1)で整流しホーロー抵抗と電解コンデンサで平滑する程度のもの。トランジスタ回路用の電源はパワートランジスタ1個で降圧しているだけで定電圧回路ではない。本来出力電圧が何ボルトなのかは謎。 余裕が出来たら抵抗測定機能の修理と測定誤差の原因調査をしてみよう。 P.S 40年前の一般に手に入る電解コンデンサはみんなこんなぐらいの大きさだった。1000uF以上の電解コンデンサは滅多に見かけなかったしコンピューター用電源とか特別な用途にしか使われることはなかった。 P.S 後で良くみたら、取り出した基板は信号出力用ではなく安定化電源回路だった。この装置の電源回路はの配線はシールド線を使って配線されている。電源にノイズが乗るのを極力嫌っているか、筐体側に近い配線がそうなっているので、入力端子をフロートにした場合に筐体を通して誘導ノイズが入力に入り込むのを減らしているのかもしれない。 |
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題名 | 投稿者 | 日時 |
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» おジャンクなエレクトロメーター | webadm | 2008-5-14 23:17 |
ロータリースイッチの接触不良 | webadm | 2008-5-16 13:57 |
Re: ロータリースイッチの接触不良 | webadm | 2008-5-17 0:09 |
全測定モードが復活 | webadm | 2008-5-17 0:41 |
HP3456Aの入力抵抗を測定 | webadm | 2008-5-17 6:00 |
CURRENT COMPENSATOR | webadm | 2008-5-17 7:15 |
倍率、リア出力その他 | webadm | 2008-5-17 10:47 |
TR8651の入力抵抗 | webadm | 2008-5-17 11:26 |
TR8651の入力端子 | webadm | 2008-5-19 5:51 |
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