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webadm | 投稿日時: 2007-6-30 23:41 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
プロトコルアナライザ 最近ジャンクのプロトコルアナライザをいろいろ手に入れ始めた。といっても今ではあまり登場の機会が少なくなったシリアルプロトコルアナライザである。
インターネット以前、更にethernetやLANが登場する以前の時代ではコンピューターとコンピューターをつなぐ標準的なインターフェースとしてはシリアル通信しか選択肢が無かった。 コンピューター同士が会話しながら処理を進めるというのは当時コンピューターを使うということが極めて恵まれた環境であったのと、2台以上のコンピューターを接続して何かやらせるということ自体が極めて希だった。2台もコンピューターを備えなければならないからである。当時はマイクロコンピュータが登場していないか登場間もない頃だったのでもっぱらコンピュータ間の通信というとシリアルだった。 シリアル通信は目に見ることができないのと短い時間に沢山の情報が飛び交うためリアルタイムにそれを視覚化する手段がどうしてもデバッグや試験に必要である。それでモニター機能だけでなくシミュレーション機能(片方のコンピューターの送受信動作を模擬する)を備えたプロトコルアナライザというのがあちこちの測定器メーカーから出されていた。 日本では今は無き安藤電気(横河電機に事業統合)が出していた機種が今でもレンタル可能である(販売やサポートは既に終了)。HPとかもよく似た可搬型のものを出していたが、今は歴史から抹消されている。 安藤電気のものは昔仕事で誰かが使って居たのを見た覚えがある。トータルで70Kbpsまでのモニターが出来た、ISDNとかで64KbpsのBチャネルと16KbpsのDチャネルを同時にモニターできて重宝がられていた。でもさすがにキャプチャーは取りこぼさないとはいえリアルタイムの表示はまったく間に合わない。 後にHPに吸収されてその後歴史から姿を消したIDACOMなんてのも昔担いで出張に行った覚えがある。中身はVMEbusシステムだったりする。30Kgぐらいあったから当時も翌日はあちこちからだが痛みだした。 その後インターネットの登場と共にISDNは廃れ、ADSLや光の時代になってプロトコルアナライザの出番は少なくなった。とは言え今作ろうとしてもかなり工夫が必要なことがわかる。送信と受信の両方の信号をキャプチャし解析して表示したり保存できる必要がある。またイベントの間の時間間隔も必要になるので時間もわかるようにキャプチャーする必要がある。取りこぼしは厳禁であるのでハードウェアで確実にキャプチャする必要がある。ソフトでは処理遅延とか送受信方向でタイミングがずれてしまいかねない。 安藤電気やHPのジャンクのプロトコルアナライザを手に入れてみたもののどれもまともな状態ではなかった。 ANDO AE-5105 これは今もレンタルすることができる定番機種。でも安藤のこのタイプのプロトコルアナライザはクリーンアーキテクチャでファームウェアがバッテリーバックアップされたSRAM上に書かれているため、何らかの原因でバッテリーバックアップが切れるとファームウェアは消失しROMのブートローダーがシステムディスクからファームウェアを読み込むモードになってしまう。手にいれたのはそういう状態のものだった。どっかからシステムディスクを手にいれれば使えるのだが。 ANDO AE-5104 これは少し古いモデル。基本的にはAE-5105と同じ形状だが中身の基板や回路構成が異なる。これはファームウェアは残っているがフロッピーディスクが故障してモーターが回転しない。AE-5105にも同じ型式のFDが付いているので交換してみたがフロッピーディスクに傷が付いているらしくフォーマットでもエラーが出る。データの保存とかは出来ないが、モニターとかは出来そうである。しかしこちらは背面のインターフェースユニットがついていなかった。AE-5105に付いていたものを外して付けてみると認識はされたので、とりあえずは使えそうだ。 HP 4951A HPの古いシリアルプロトコルアナライザ。通電確認済みということだったが、電源を入れてみたら何も反応が無い。ヒューズを見たら切れていた。それ以前にどうもカビくさい。中を開けてみたらびっしょりと雨かなんかで濡れてだいぶ錆びついている部分があることを確認。本当は一緒にマニュアルも貰えるはずだったが、雨に濡れて酷い状態だということで諦めたいきさつがある。やはり雨ざらしだったのか、それともたまたま入手した頃に大雨が降ったのが災いしたのか。いずれにせよ基板洗浄剤で内部の基板を洗浄し乾燥した後にヒューズ(サーマルディレイ型の375mA)を手にいれてもう一度通電チェックしてみよう。これはさすがにファームウェアがROM実装なので消えてはいないはず。 TOA OLA-7511 これが一番状態が良かった。マニュアル及びケーブルそれに専用ジュラルミンケースと完備。値段は260円。だめもとだったけど動作は問題なかった。 よく見るとCRTの隅っこに異物を発見。よく見るとネジだった。この会社の製品の信頼性に疑問を感じる。表面の化粧板を外したら案の定ネジが音を立てて落ちてきた。どっか内部に転がっていたものが輸送中にCRTと化粧板の間に紛れ込んで挟まったのだろう。 このネジの影響か電源入れた直後にビープが鳴ったりリセットが繰り返したり故障しているような症状だったが、ネジを取り外すとまったく問題なくなった。CRTのアノードの高圧がリークしていたのかもしれない。ついでに化粧板も綺麗に掃除して強すぎたCRT輝度を適切に調整したら見違えるように新品みたいになった。満足満足。 実際に使うにはRS232Cにしても今はDsub 25pinはあまり見かけないのでDsub 9pinに変換しないといけない。いつか試してみよう。 |
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