スレッド表示 | 新しいものから | 前のトピック | 次のトピック | 下へ |
投稿者 | スレッド |
---|---|
webadm | 投稿日時: 2006-8-13 21:55 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
故障したADTECの液晶ディスプレイの話 昔DELLのPCと一緒に購入したADTECの液晶ディスプレイが大分前に不意にバックライトが消灯して電源を入れ直さないと点かないという症状が現れ替わりに中古のNANAOを買った経緯がある。
以前に液晶ディスプレイの修理に関する情報を掲載したサイトを見つけて難儀していた分解方法がわかったので分解はしてみた。 中は電源基板とディジタル基板の構成で、電源基板にはデジタル基板へ供給する電源回路とバックライト用のインバーター回路が混載されている。またディジタル基板からバックライトの照度を制御するための信号線もつながっている。たぶんPWM信号でインバーター回路を制御しているのだろう。 部品面には上下2つのバックライト用にそれぞれ昇圧トランスと二次側の高圧回路の部品しか見えないが電源基板を外して裏面を見てみるとそちらに制御用のICやチップダイオードが沢山実装されていた。 この時に気に確認したのは、症状が出た際にはインバーターの二次側には高圧が発生していないということ。正常の状態ではテスターのピンを近づけただけで高周波放電が起こる。 ちょうどビデオ信号が途絶えた時やパワーセーブモードに入った時にバックライトを消灯するのと同じような状態になっている。つまりインバーターが停止しているということのようだ。 可能性としてはデジタル基板からの制御信号が誤ってインバーターを停止させてしまっているか、インバーター回路そのものが誤動作して発振が止まってしまうかどちらかだろう。 この時に気になったのは電源基板上の上の方に実装されている2つの電解コンデンサのアルミのチューブがどちらもパンク寸前まで膨らんでいるということ。劣化しているのは明らかである。 後日この電解コンデンサはインバーター回路の一次側の部品であることが判明。さっそく交換しようと思いとりあえず25v 220uFの金色のやつを秋葉原のガード下で購入。今朝交換してみた。 元々実装されていたのはメーカー不詳の25v耐圧にしては小さめ。写真でみての通り天井が膨らんでいる。 手持ちの簡易Cテスターで容量を測ってみると42uFしかない、5分の1に減っている。ちゃんとしたHPのLCRメーターで1kHzで計測するとなんと5uFしかない。簡易Cテスターは大容量レンジでは限りなく低周波で計測するので甘い結果となる。 さっそくコンデンサーを取り替えた状態で液晶ディスプレイを使用してみた。以前よりは少しましになっている気がするが、やはり長時間使用するとインバーターが止まってしまう。電源を入れ直せば元に戻る時もあるが、何度か入れ直さないと安定して発振してくれない。それでも以前は輝度を上げるとすぐ止まりやすくなり、一旦止まってしまうと電源を入れ直しても一瞬点灯してまた止まるという最悪な状況だったが、今度は輝度を上げても持つようになった。 ふと取り替えたコンデンサーを指で触ってみると他のコンデンサーと比べて異様に熱い。かなりのリップル電流が常時流れているということだろうか。ここにはリップル電流に強いコンデンサーを使うべきなのだろう。もしくは他の部品が壊れかけているのかもしれない。 しばらくは発振が止まらなくなった。とりあえず様子見ということで。 |
webadm | 投稿日時: 2006-9-4 0:11 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
デジタル基板のほうも交換してみた デジタル基板の方にも劣化してそうな大容量のケミコンが載っていたのでいつか交換してみようと10v 1000uFだとだけ確認して昨日秋葉原でパソコン用と称するニチコンの細長いタイプのものを購入。いわゆる高性能アルミ電解コンデンサーというやつで共通して径が小さく高さが高い(細長い)。おかげで部品高が高くてかなりやばそうな状態に。
元々実装されていたコンデンサはそれとは違うずんぐりむっくりな明らかに低周波用の汎用タイプ。 取り外すのが容易ではなかった。グランド側が半田コテの熱が拡散して小手先温度が下がってしまうため半田が溶けてくれない。 仕方ないのでピストルタイプのHOZANの20W/130Wタイプのコテを工具箱から引っ張り出してくる。これは通常は電子部品用のコテとして使えるがコテ先温度が下がってしまう場合にピストルの引き金を押している間だけ130Wに切り替わり温度をあげることができる。もちろん長時間その状態だと部品や基板も変質してしまうので注意書きとして30秒以上は押さないでくださいと書いてある。 無事それで半田が溶けてくれてコンデンサを外すことが出来た。 取り出したコンデンサをLCRメーターで計測してみると容量が抜けていると思いきやほぼ1000uF近い。しまった外さなくてもよかったか。 せっかく買ってきた高性能コンデンサを余らしても仕方ないので代わりに付けることに。これがまた半田が溶けないので難しい。 再びピストルごての登場。あっさり終了。 電源を入れて使ってみた結果、今のところバックライトが消えてしまうことは無くなった。1280x1024の高解像度でも以前のようにすぐに消えてしまうことはないようだ。これで直ったかな。 それでも先日交換したバックライトのインバーター一次側のコンデンサは表示している間はかなり熱くなり過酷な状態にあることは変わらない。今回公開したデジタル基板のもリップル電流がかなり流れているのか暖かくなっている。比較的大きな電解コンデンサはどれも熱くなっているので寿命を決めているのはこれらの電解コンデンサなのかも。 コンピューターとかの電子機器の寿命やMTBFを決めているのもほとんど電解コンデンサなのかも。 |
webadm | 投稿日時: 2006-9-4 1:02 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
やはり温度が上がるとだめだった ケースカバーをつけて今までLGの1024x768の15inch液晶の代わりに高解像度で使ってみるとかなり時間が経ってから症状が再発した。昼間なのでバックライトが消えても画像がうっすら表示されているのがわかりスクリーンセーバーによって消えているのではないことがわかる。
ケースカバーに触れてみるとかなり熱い。 電源基板からかなりの熱が出ているようだ。コンデンサだけでなくトランスとかからも熱が出ている。本体には基板全体を覆う形に金属シールドケースがあって外周カバーがある感じ。 金属シールドケースを装着すると中は通風がほとんど無い状態になるので開放状態よりも過酷になるらしい。 これは故障しないのがおかしいくらいである。 他の液晶モニターも新旧問わず基板のある裏側はかなり熱くなるのは確か。 まだ交換しないといけないコンデンサーが他にもあるかも。 しばらくはシールドケースを外して通風の良い状態で使うしかない。その状態であれば症状は起きない。 |
webadm | 投稿日時: 2006-9-14 23:59 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
冷えるようになったら駄目になった ここ最近涼しくなったと思ったら快調に動いていた液晶ディスプレイのバックライトが電源投入直後から消えるようになってしまった。
特に冷え切った朝や昼間はまったく使い物にならない。電源を入れると一瞬はバックライトがつくがすぐにふにゃふにゃと不安定になり消えてしまう。何度やってもその繰り返し。 以前は熱くなっていたコンデンサとかも冷えているが冷えても駄目くさい。 昨夜は全然消えずに使えていたのに一夜明けるとこうも違うものか。 よく考えたら昨夜は寝る前に液晶の電源を切るのを忘れていた。けれども更によく考えたら電源基板の本スイッチ(シーソースイッチ)を切らない限り内部には電源が供給されたままの仕組み。 表の電源ボタンは単に省電力モードになるだけでインバーター以外は動作している。なのでディジタル基板の方は暖かい。 ますます原因がわからなくなってしまった。とりあえず後日時間ができたら調べることにしよう。 |
webadm | 投稿日時: 2006-9-15 18:46 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
とどめを刺してしまったか 今朝電源を入れたらどうにもこうにも電源を入れた直後はバックライトが点灯するがすぐに消えてしまうようになった。
今度はしばらくしても長続きしてくれそうもない。 一瞬は点灯するのでインバーターの発振がすぐに停止してしまっているのだと思われる。 インバーターの一次側の回路をテスターで電圧を測っていたところうっかり部品面に張ってあるジャンパーワイヤーとテスターリードが接触してしまって火花が出た。 やばい、と思って電源を入れ直すと今度はまったくバックライトが点灯しなくなってしまった。 インバーター発信回路にとどめを刺してしまったようだ。 誤ってショートしてしまったのはゼナーダイオードと電源ラインぽいジャンパーワイヤー。 よく見ると一次側回路付近に抵抗型フューズが搭載されているのが見える。テスターで導通を見てみると導通していない。 どうやらフューズが飛んだらしい。 今度はフューズの両端にテスターを電流計にして導通させてみる。 やはりフューズが飛んでいただけで再び電源を入れると一瞬だけバックライトが点灯するのが確認できた。 電源を入れた状態でフューズの両端に電流計をつなぐと、最初の一回だけはバックライトが点灯してすぐ消える。点灯している間はかなりの電流が流れている。しかし一旦消えた後に電流計をはずして再度つなげても今度は電流はほとんど流れずバックライトも点灯しない。 やはり発信回路に問題があるようだ。蓄積効果があるのでしばらく放電しないと再び発信することがないようだ。発信がすぐに止まるのと関係がありそうだ。 発信回路のケミコンとダイオード以外の部品はすべて配線面に実装されているのでなにが構成が良くわからない。裏に実装されている部品もフラットパッケージなので小さくなんの部品かよく調べないと判別がつかない。 どっか劣化した部品があるのだろうか。それとも先日交換したコンデンサが早くもドライアップしてしまったのか。OSコンとかにしないとだめかもしれない。 こんどフューズを買って交換しよう。 |
webadm | 投稿日時: 2006-11-3 15:28 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
マイクロヒューズをヤフオクで購入 秋葉原に探しに行こうと思っていた飛ばしてしまった抵抗型ヒューズであるが、ヤフオクでマイクロヒューズというものが売りにでているのを発見。
調べると扱っているところは少ないらしい。ちょうどよかった。目的の4Aを含めそれ以下の容量のものもよりどりみどりセットで120本で900円だった。あまり使う機会が無いけど液晶のやつは取り替えないとどうにも修理解析が困難。 これでまたインバーター回路に電流が流せるようになれば発振が停止してしまう原因も探れるかもしれない。オシロの高圧プローブも手に入れたのであちこちの信号を観測することも可能だ。 しかしあまり優先順位は高くないのでぼちぼちと。 |
webadm | 投稿日時: 2006-11-3 19:30 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
マイクロヒューズを交換してみた もっと先にやりたいことは沢山あるが、始める条件がそろっている液晶モニターの修理をやることに。
とりあえず前回うっかりショートして切れてしまったインバーター回路のマイクロヒューズを4Aのもので交換。 念のため前回換装した電解コンデンサの片方を取り外して容量チェックをしてみると200uFあるのでまったく問題ない。 コンデンサを付け直して、電源を入れてみると以前と同様に電源を入れた直後はバックライトが一瞬点灯するがすぐ消えるという症状が再現する状態になった。 この症状は夏の間ずっと使っていてある日電源を入れた時にこの状態になってしまってから変わっていない。 もともと故障気味だったところが本当に故障したのかもしれない。 インバーター回路の一次側にあるダイオードとかの電圧をオシロで観測するとバックライトが点灯している間は62.5kHzの矩形波が現れる。おそらくこれが正常な発振周波数だろう。しかしすぐに片側に固定してしまう。発振が停止した状態である。スイッチングが止まってしまっていると思われる。 インバーター側の主要回路部品はほとんど基板裏側の配線面に面実装されている。発振を制御しているのは謎のLSIとその周辺のパッシブ部品(シルク印刷の部品名から推測)。 まったく発振しないならともかく発振してすぐ停止してしまうというのが謎。壊れるとするとダイオードが一番可能性が高い。基板裏側には集合型のショットキーダイオード風のICがいくつか載っている。そのどれかが壊れたとしたらこの症状は起こり得るのだろうか。しかしなんでこんなに使っているのだろう4つも似たようなもの(マーキングは2種類あるが、おそらくコモン側がアノードかカソードの違いだろう)。 インバーター回路とかを知った上でないと手が付けられない。 |
webadm | 投稿日時: 2006-11-4 20:24 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
インバーターの二次側 恐る恐るインバーターの二次側出力(バックライトが接続されているところ)に高圧プローブをあててレンジを最大(500v/div)にして一瞬だけバックライトが点灯している時の波形を観測してみた。
すると綺麗な62.5kHzの正弦波のような交流波形が目の前に現れた。±750v(1500vp-p)だった。結構高圧である。正常に連続して発振していた頃にドライバの先とかを近づけると空中放電が起きていた。 少し調べて、ふと裏側についているSOPの石はパワーFETではないだろうかと。一次側は電源電圧が12Vでそれをスイッチングする素子が表側には見あたらない。出力が綺麗な交流ということはトランスに正逆両方向でスイッチングしていることを意味する。ブリッジみたいなスイッチング回路にしないといけない。 そうすると型番の違う2種類のSOPチップはそれぞれN型とP型のパワーFETではないかという察しがつく。ただちゃんと二次側の出力は短い期間ではあるものの綺麗な出力が出ているのでFETの故障という感じではない。 するとやはりゲート制御回路のICが怪しいか、その周辺部品の故障が疑われる。 |
webadm | 投稿日時: 2006-11-6 10:38 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
FETとかもチェックする必要がありそうだ 液晶ディスプレイの修理情報を提供している液晶の杜を覗いてみると一瞬だけ点灯してすぐ消えるという症状はFETが飛んでいるケースがあるらしいことを知る。
確かに裏にFETが載っているあたりの基板表面が茶色に変色している、だいぶ高熱にさらされていたことを示している。本来はMOSFETなのだからON抵抗は低いはずでそんなに熱を持ってはいけないはずだが。壊れているものがあるのだろうか、もしくは十分ONしていないものがあるか。 型番をマーキングから探すのがやっかいだか調べてみないとなんとも言えない。こないだ秋月で買ったスイッチング用のMOSFETとかが使えるなら全部交換しても良いかもしれない。 |
webadm | 投稿日時: 2006-11-7 3:47 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
ショットキーダイオードも疑わしい 基板の部品面には4つのショットキーダイオードが載っている、インバータートランスが2つあるので、それぞれ同じインバーター回路が組まれているはずだ、正逆それぞれの巻き線に並列に入っていると思われる。
前回このダイオードの両端の電圧波形を観測した時に取り除かれるはずの逆起電圧パルスが観測されたものがあったのでそのダイオードが怪しそうだ。これによって一旦発振しだした後に回路が誤動作している可能性がある。 ダイオードは取り外してみないと導通チェックができない。トランスの巻き線の方が抵抗値が少ないだけに。デッキトップのマルチメーターなら有効桁数が多いので違いはわかるかもしれない。 |
(1) 2 3 » |
スレッド表示 | 新しいものから | 前のトピック | 次のトピック | トップ |
投稿するにはまず登録を | |